椅子に座ることの辛さを我慢していませんか?
こんにちは、40代以上の長時間座って作業するビジネスパーソンの皆さん。
ちょこちょこ姿勢を変え、モゾモゾ背中や肩を動かしながら、痛みやしんどさを散らしてやり過ごしていませんか?
一日の大部分をデスクで過ごすと、どうしても姿勢が崩れてしまい、背中や腰、肩首にしんどさが溜まってしまいます。
オーストラリアの研究では「1日に11時間以上座っている人は、4時間未満しか座らない人に比べて死亡リスクが40%高くなる」という結果が出ていることをご存知ですか。22万人を対象にした研究結果です。
ちょっとこのままじゃいけないかも、、って感じたあなたに健康を意識した正しい姿勢と座り方についてお伝えします。
工夫しようにも長時間座るしか選択がないからと思っておられる方にこそ読んでいただきたい内容になっています。
肩こり・腰痛・首の痛み・手の痺れを感じている方におすすめです。
座ることの意識を変える必要性
日本人の平均座位時間は、世界最長の7時間という結果がシドニー大学などオーストラリアの研究機関の調査でわかりました。長時間座り続けることで血流や筋肉の代謝が低下し、心筋梗塞、脳血管疾患、肥満、糖尿病、がん、認知症など健康に害を及ぼす危険性が指摘されています。1日に座っている時間が4時間未満の成人と比べ、1日に11時間以上座っている人は死亡リスクが40%も高まるといわれ、2011年、WHO(世界保健機関)によれば、「世界で年間200万人の死因になる」という発表もあります。
WHOの発表では、喫煙は世界で500万人以上、飲酒は300万人以上の死因といわれています。
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オーストラリアの大学研究機関でこのような調査が発表されていますが、私たち日本人に危機感がないのはどうしてでしょうか?
それは、座ることに対して無頓着に育った環境が影響しています。
床に座り、正座や胡座の状態でいることに抵抗がないので、座ることに心地よさを感じたり、体のしんどさを認識する感覚が薄れてしまったのではないかと推測できます。
正座も胡座も決して楽な姿勢ではないのに、それを当たり前だと育ってしまったことで座ると言うことに対しての意識が低くさせられてしまいました。
現代人は椅子に座ることが増えましたが、座ることに対するこだわりや、姿勢の重要性に気づいていない人がまだ圧倒的に多いです。
体調不良だけでなく、健康被害、その先の命に対してもダメージを与えかねないという座るという行為について、正しい知識を学び、意識を変えることがこれからの私たちには求められているのです。
知らなかった、教わってないでは済まされないほど、体に与える影響は大きいので知識のバージョンアップをしていきましょう。
頑張りたいときに頑張れる体にする調律師としてのアドバイスも加えて紹介します。
長時間の座り仕事の影響
何故長時間椅子に座り続けることが健康に、体に良くないのかを知ることが大切です。
まず座り続けることによってひき起こされる影響をチェックしましょう。
- 肩こり
- 腰痛
- 首の痛み
- 消化不良
- むくみ
- 肥満
- 高血圧
- 糖尿病
- 疲労感
- 倦怠感
- 睡眠の質低下
- メンタル不調
座り続けるでメリット、体に与える影響は
命に関わるような領域まで及ぶのです。
「ただ座ってるだけなのに?」
そう感じるかもしれませんが、ただ座っているだけだからこそ体の不活性化が起きてしまうのです。
座っているだけなのに、健康と寿命を削ぎ落としているとしたら、どうにかしたほうがいいなって思いますよね。
そこで、長時間座る必要があるあなたにとって負荷の少ない椅子の選び方を参考になさってください。また、今座っている椅子が大丈夫なのかも確認してみましょう。
オフィスチェアの選び方
見た目の姿勢だけでなく、体に与える影響を考慮してオフィスチェアを選ぶことで、体の負荷が下がり健康や仕事に与えるネガティブな影響を下げることができます。
オフィスチェアを選び、座る際にチェックして欲しいポイントを6つ紹介します。
1)背もたれの高さ
背もたれの高さは、基本的にはあなたの背中全体をサポートすることが重要です。つまり、座った時に背もたれが頭部まで届くか、少なくとも肩までしっかりと支えるような高さが好ましいということです。これにより、背筋を伸ばし、良好な姿勢を維持することができます。
全体をサポートできない背もたれの場合は、背中に当たって心地いい場所に背もたれが来るように調整しましょう。
2)背もたれの角度
次に、背もたれの角度についてですが、これは座った状態で背もたれと座面が形成する角度のことを指します。多くの人は直角(90度)で座ることが最も正しいと思い込んでいますが、実際には100度から110度の範囲が理想的とされています。
具体的には、あなたが座ったときに背もたれが少しだけ後ろに倒れている状態を想像してみてください。これが100度から110度の角度です。この角度が良い理由は、自然な背骨のカーブ(S字形)をサポートし、長時間座っていても背中への負担を軽減するためです。
以上の要点を、オフィスチェアを選ぶ際や、既存のチェアを調整する際に覚えておくと良いでしょう。これにより、快適さを維持しながら仕事効率を最大限に高めることが可能となります。
角度が調整できない背もたれの場合は、休憩時間に合わせて姿勢をチェックして前のめりになっていないかの確認をしましょう。
3)座面の奥行き
奥行きは腰から膝の裏までの長さに合わせることが重要です。座面を体に合わせておくと肩こり腰痛防止だけでなく、集中力や生産性の低下も防げます。
座面の奥行きが自分の体に合わない場合は、座布団などを使って、膝下が真っ直ぐに下ろせ、足裏全体がしっかりと着地できるように工夫することでカバーできます。
4)腰のサポートの調整
腰を適切にサポートするためには、チェアの腰部サポートを自分の腰椎に合わせて調整することが重要です。これにより、腰椎の自然なカーブをサポートし、腰への負担を軽減できます。腰部のサポートは座り心地と健康状態に大きく影響します。腰をしっかりと支えることで、長時間座っていても腰痛を軽減できます。
サポート機能がないオフィスチェアは、クッションなどを使って調整しましょう。
5)肩や首の位置と背もたれの角度
肩や首の位置は、背もたれの角度によって大きく影響を受けます。首が前に出てしまわないよう、背もたれの角度を自然な姿勢に合わせて調整することが重要です。
真っ直ぐにしているつもりでも自分の姿勢は気付きにくいので、横に鏡を置いて時折チェックしたり、周りの人に姿勢を見てもらうのもいいですね。
6)座面と膝の角度
座面の高さは、膝の角度に大きく影響します。膝が90度近くになるように調整し、足が床にしっかりとつくようにすることが重要です。
デスクや作業環境の工夫
そして、快適な座り方を維持するためには、デスクや作業環境も整える必要があります。
チェックしていただきたいポイントを3つ紹介します。
1)デスクの高さと前後のスペース
デスクの高さは、肘が自然に曲がり、手がキーボードに楽に届く高さが理想的です。また、デスクの前後のスペースは、腕や膝が自由に動け、体を前傾させずに仕事ができるだけのスペースが必要です。
キーボードに手を置いたときに、肩が上がっていないかどうかを確認してくださいね。
2)デスク周りの整理とアームレストの使い方
デスク周りを整理整頓し、必要なものだけを手元に置くことで、無駄な動きを減らすことができます。また、アームレストを適切に使用することで、肩や腕の疲れを軽減できます。
腕の重さを持ち上げているストレスは、肩と首だけでなく背中や腰にも影響します。
アームレストがないときは、腿上に乗せるクッションなどを使って腕の重さを支えてくれるものをセットするとずいぶん楽になります。
3)デュアルモニターセットアップの利点
デュアルモニターは、作業効率を向上させるだけでなく、首や目の疲れも軽減します。しかし、設置する際には、モニターが目の高さになるように調整することが重要です。
2つモニターを置くスペースが用意できないときは、首を傾けずまっすぐな状態でモニターの中心ラインと目の高さが合うように調整するだけでも負担は減らせます。
座り方のポイントと体のバランス
オフィスチェアの選び方と重なる部分はありますが、座るときにどしんと座るのではなく意識して座ることで体の負担を下げることができます。
適切な座り方は、体全体のバランスを保ちやすくしてくれるので3つのポイントをチェックしてみましょう。
1)足の角度と床への接地
足は床にしっかりとつけ、膝と足首は90度に保つことが理想的です。これにより、体全体のバランスを維持できます。
2)膝と腰の角度
膝と腰の角度は、座面の高さや角度によって調整します。腰に適度な圧力がかかるように、座面を前傾させることも有効です。
3)腰椎と肩甲骨の位置
腰椎と肩甲骨の位置も重要です。背もたれにしっかりともたれ、肩甲骨を背もたれに平行に保つことで、背中の筋肉に適度な負荷をかけ、姿勢を保つことができます。
これらのポイントを意識しながら、座るときに前傾になってお尻を突き出すように深く椅子に座るとバランスよく座りやすくなります。
休憩やストレッチの重要性
どれだけいい椅子にバランスよく座って体に対する負担を下げたとしても、長時間座っていると血流が悪くなり代謝が落ち、仕事の効率を下げてしまいます。
長時間座るということは人間の体にとってストレスですので、それを軽減するために定期的な休憩とストレッチを取り入れることで仕事効率を落とさず、体をいい状態にリフレッシュできるのでぜひ取り入れてください。
・休憩時のストレッチ
1時間に一度は立ち上がり、軽く体を動かすようにしましょう。これにより血液の循環を促進し、筋肉の緊張を緩和できます。
膝を曲げ伸ばししたり、両腕を伸ばして肩や肩甲骨を動かすのもおすすめです。
浮腫みやすい場合は、足首を回したり、膝裏をマッサージしてあげるといいですよ。
・デスク周りでできるストレッチ方法
デスク周りでできるストレッチも効果的です。首や肩、背中、腰、手足を軽く伸ばすだけでも、疲労感を軽減できます。
踵の上げ下げ、足指をもごもご動かしたり、手首を回したりするのも効果的です。
肩こり首こりがしんどい場合は、鎖骨の周りをさすり撫でてあげると血流が良くなりしんどさを軽くすることができます。
結論とまとめ
状況的に仕方ないとはいえ、長時間座ることは体にとって、健康にとって、仕事のパフォーマンスを落とさずに業務をするためによくないということを受け止めることが大切です。
日々の忙しさに飲み込まれ、ビジネスの世界で生き残るために一生懸命働くあなた。ひとつだけ、立ち止まって考えてみてください。その忙しさの中で、自分自身の体のサインを無視していませんか?
長時間のデスクワーク、書類の山、絶えず増え続けるメール…。そのすべてが、あなたの首に痛み、腰に重み、心にストレスをもたらしています。それらは、無視できない健康の危機のサインです。
あなたはリーダーであり、チームの柱であり、会社の信頼を一身に背負っている責任ある立場にあります。しかし、その重責により体を壊したら、誰があなたの役割を果たすのでしょうか?あなたの健康を守ることは、あなたが大切にしているすべて - 仕事、家族、チーム - を守ることと同じくらい重要です。
なぜなら、あなたが元気でいることが、あなたの仕事と人生における成功の鍵となるからです。適切な姿勢と座り方、体を動かす時間の確保、そしてちょっとしたストレッチ。それらは些細なことのように思えますが、あなたの体と心を守る最初の一歩です。
あなたの仕事は重要ですが、あなたの健康も同じくらい、いえ、それ以上に重要です。自分自身の体に対する配慮と注意が、あなた自身、そしてあなたが大切にするすべてを守る道筋となります。だからこそ、今日からでも始めてみてください。あなたの健康と成功のために。
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